撮り鉄ママのWAGON-LIFE 千葉いすみ鉄道の旅withスペーシアギア
撮り鉄ママとして各地の写真を撮り続ける鳴海貴子さん。
そんな彼女が選んだ撮影の相棒がスズキのスペーシア ギア。
SUV風の遊び心のあるスタイリングに加え、軽ハイトワゴンでならではの積載性の高さが魅力のモデルだ。取材班は鳴海さんの撮り鉄流「ワゴンライフ」に帯同。ここでは千葉・いすみ鉄道の撮影トリップをご紹介しよう。
鳴海貴子さん
アウトドアと写真を愛する2児の母。趣味のカメラはセミプロ級で、被写体は人物と鉄道がメイン。
そう鉄子なママさんというワケ。今回は地元青森から初の千葉遠征。愛機はニコンのミラーレス「Z 6」だ。
菜の花と桜が咲き誇るいすみ鉄道沿線の旅へ
いすみ鉄道を目指す“撮り鉄流ワゴンライフ”
菜の花が一面に咲き誇る自然豊かな里山を、黄色い電車がゆっくりと走っていく。千葉県いすみ市と夷隅郡大多喜町の26・８㎞を結ぶ「いすみ鉄道」は、四季折々の田園風景を楽しみながら里山の旅を楽しめる風情豊かなローカル線。どこか懐かしさを感じるのどかな鉄道風景を写真に収めようと、全国から大勢の鉄道ファンが集まってくる。
５年前にカメラにハマった青森県在住の2児の母、“撮り鉄ママ”こと鳴海貴子さんも、その1人。現在は写真スタジオでアルバイトをしており、時には撮影まで担当するというセミプロ・カメラマンだ。そんな鳴海さんが追いかけているメインの被写体は、電車。積雪時のみ出動する青森・弘南鉄道のラッセル列車を始め、青森のローカル線・津軽鉄道、秋田内陸縦貫鉄道など、地元の東北地方を中心にさまざまな鉄道写真を撮り続けている。
そんな鳴海さんの撮り鉄ママとしての夢は、関東地方で有名な千葉県のローカル線いすみ鉄道を撮ること。
「鉄道だけではなく、風景の中に溶け込む列車の姿が好きなんです。だから、写真を始めた時からずっと、菜の花畑を走るいすみ鉄道を撮るのが夢でした」。今回その夢を叶えるため、自身最大の遠征となる青森～千葉の撮り鉄流「ワゴンライフ」を敢行。旅の相棒は、スズキの軽ハイトワゴン・スペーシア ギアだ。
女性でも運転しやすいコンパクトサイズながら、大量の荷物を積み込めるラゲッジを確保したスペーシア ギアは、長距離の撮影トリップにもピッタリ。カメラ機材を満載したバッグと着替えを詰め込んだキャリーバッグ、チェアやテーブルなどのキャンプギアをラゲッジに積み込み、青森から千葉の撮影の旅へ向かった。
青森から700km以上のロングドライブを経て、千葉県の南東部にある夷隅郡に無事到着。
都心からクルマで2時間弱とは思えないほど豊かな自然に恵まれ、養老渓谷などの人気観光スポットも点在している。
小柄ボディながら収容能力はバツグン！
長距離トリップの荷物はただでさえ多くなりがちだが、その上撮影旅行となるとカメラ機材などの荷物が増える一方。そんな時、広大なラゲッジスペースは頼もしい存在だ。カメラ機材を収納したバッグや着替えなどを詰め込んだキャリーバッグ、撮影時に役立つイスやランタン、テーブルやタープなどのキャンプギアまで、大量の荷物もラクラク積み込める。リアシートを前方に倒せば、自転車などの大きな荷物も積載可能だ。
アウトドアギアのような機能美を感じさせるコクピット。助手席のインパネアッパーボックスはツールボックスをイメージしたデザインが特徴的だ。
フロントガラスに様々な情報をカラー投影するヘッドアップディスプレイも装備。メーターパネルを見ることなく運転に必要な情報を確認できる。
助手席の座面下にも収納スペースを完備。ちょっとした小物を入れておくのに役立つ。
シート等、要所にオレンジの差し色をあしらい、インテリアはアクティブな雰囲気を演出。またシート生地は撥水性にも優れており、アウトドアユースにピッタリだ。
ひと足先に春を感じた 千葉・南房総
アクティブイエロー×ガンメタリック2トーンルーフのスペーシア ギアが、里山の風景に違和感なく溶け込む。グレードのラインナップは、ハイブリッドXZとハイブリッドXZターボの2タイプ。
ボディカラーは、単色3タイプのほかにガンメタリックルーフを組み合わせたツートンカラー5タイプを用意する。車両価格は161万4600円～。
うららかなお天気と見知らぬ地での新たな出会い
理想の鉄道風景を求めて、撮影スポット巡りの旅へ
快適なドライブでたどり着いた南房総の街は、桜と菜の花にあふれていた。田園風景と美しく咲き誇る花々、のどかな雰囲気を漂わせるいすみ鉄道……。すべてが調和した鉄道風景を写真に収めようと、到着早々カメラを取り出して撮影開始。夢にまで見た、いすみ鉄道の撮影は、鳴海さんの最高の笑顔でスタートした。
鳴海さんが撮影する鉄道写真は、列車だけでなく風景にもこだわるのがポイントだ。「風景を撮るのも好きだし、鉄道を撮るのも好き。その２つがそろった鉄道風景は、私にとって最高に贅沢な被写体なんです」。自分が理想とする鉄道風景を求めて、頻繁に場所を変え、移動しながら撮影する鳴海さん。そんな時、小柄で機動力のあるスペーシア ギアは強い味方となる。
いすみ鉄道は1時間に1本程度しか運行していないので、空き時間には、偶然見つけた古民家を改装したカフェで休憩。自家焙煎のコーヒーを味わいながら、撮影した写真をチェックしたり、お店のマスターと話したり……。見知らぬ地のカフェで過ごすひと時もまた、旅でしか味わえない醍醐味のひとつ。いすみ鉄道と同様に、印象的なワンシーンとして鳴海さんの心に深く刻まれたことだろう。
菜の花といすみ鉄道のコラボ写真を始め、さまざまな撮影スポットを巡りながらシャッターを切り、大満足の撮り鉄トリップは終了。「いすみ鉄道を撮影する夢が叶って、最高に幸せでした。同じ場所でも常に条件が変わって、毎回違う表情を見せてくれるのが写真の楽しさです。だから、いつかまた必ず千葉に来て、いすみ鉄道の写真を撮りたいです！」。早くも“撮り鉄ママ”鳴海さんの新たな夢、新たなワゴンライフがスタートしたようだ。
飛び込みで知る自家焙煎の味
フラリと立ち寄った古民家の納屋を改装したカフェ「抱（HUG）」は、どこか懐かしい昭和の風情が漂う。地元はもちろん遠方からも多くのリピーターが癒しを求めて来店する。
家族で東京から移住し、2010年にこの店をオープンしたオーナーの水野さん。「コーヒーを飲みながら、日常の喧騒を離れて“自分に帰れる時間”を過ごしてほしいです」。
厳選したコーヒー豆を手回しの焙煎機で深煎りしたこだわりのコーヒー。
撮影の合間のゆったり流れる時間も旅の醍醐味のひとつ。
いすみ鉄道名物の菜の花にちなんで、イエローカラーにペイントされた「菜の花車両」も多く運行している。柔らかな黄色で彩られたボディが、菜の花畑の鮮やかなイエローと絶妙な調和を見せる。この風景が、全国の撮り鉄がいすみ鉄道を愛する所以だ。
アウトドア使用はもちろん トランポ、車中泊にも最適
老舗アウトドアブランドOGAWAとスズキがコラボしたカータープなど、アウトドアや車中泊で役立つ純正アクセサリーも豊富に用意。
撮影に使用したカメラは、ニコンのミラーレス一眼「Z 6 24-70+FTZマウントアダプターキット」（オープン価格）。テーブルは「スノーライン キューブテーブル M3」（税込1万584円）、チェアは「スノーライン ラッセチェアー」（税込1万2744円）、オイルランタンは「フュアハンド ベイビースペシャル276」（税込6480円）。
シートを前方に倒せば、大きな荷物や長尺物も積める広大なラゲッジに。
フルフラットレイアウトならば、休憩や車中泊も快適だ。
撮り鉄ママのお薦めポイント
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国吉駅〜上総中川駅間
上総中川駅周辺の沿線は、春先になると多くの鉄道ファンが訪れる菜の花スポット。
ここで一面の菜の花とその上を走る列車を1枚に収めた。
車体にムーミンのラッピングを施した「ムーミン列車」は3月末で運行終了したのでご注意を！ -
東総元駅〜久我原間
里山と桜、列車がコラボした風景を農道から撮影。
狭い道でもスイスイ走れるスペーシアギアの機動力は、撮影スポット巡りでも力を発揮する。
目の前の穏やかな景色を眺めていると、ゆっくり時間が流れているような錯覚さえ覚える。 -
大多喜城
大多喜駅から231号線を南下して、夷隅川にかかる三口橋の上から鉄橋を走るいすみ鉄道と奥の高台に建つ大多喜城を撮影。
観光スポットとして有名な大多喜城は、本丸跡に建設された天守閣づくりの歴史博物館だ。
使用機材：Z 6 ＋NIKKOR Z 24-70mm f/4 S -
大多喜駅〜小松谷駅
大多喜駅と小松谷駅の中間点にある踏切の線路脇から、一面の菜の花と列車をタテ位置でバランスよく写し込んだ。
毎年3月から4月中旬にかけて鉄道沿線の約15kmを菜の花が埋め尽くし、多くの鉄道ファンが撮影に訪れる。
使用機材：Z 6 ＋NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
カメラマン／サイトウタカシ（COLORS）、鳴海貴子
