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コーヒー豆知識 Vol.1 どこまで知ってる?“コーヒー”のこと

コーヒー豆知識 Vol.1 どこまで知ってる?“コーヒー”のこと

朝の目覚めやドライブの休憩など、わたしたちの生活の一部として欠かせないコーヒー。普段何気なく飲んでいるけれど、実は意外と知らないことも多いのではないでしょうか。
知識を深めて、普段のコーヒータイムをさらに豊かなひとときにしてみませんか?
今回は、コーヒー豆からコーヒーができるまでの豆知識をご紹介します!

コーヒー豆は“豆”じゃない!?

コーヒーの実(コーヒーチェリー)

コーヒーの実(コーヒーチェリー)

コーヒーの原料となるコーヒー豆は“豆”と呼ばれていますが、実は豆ではありません!
「コーヒーノキ」(コーヒーの木)は、アカネ科コーヒーノキ属に分類される植物です。このコーヒーノキに「コーヒーチェリー」と呼ばれる赤い果実が実り、さらにその中に種子(生豆=きまめ)2粒が向き合うように並んで育ちます。この種子がいわゆる「コーヒー豆」なのです。

コーヒーチェリーの説明図

精製してみんながよく知る“コーヒー豆”に

収穫されたコーヒーチェリーは、実から種子を取り出し、乾燥させる「精製」という行程を経て生豆になります。
精製方法は生産地の気候など環境によって異なり、コーヒーの味にも大きく影響します。精製方法の特徴を知れば、コーヒー豆選びがより楽しくなります!
では、代表的な精製方法をいくつかご紹介します。

コーヒー豆

  • ・ナチュラル
    収穫したコーヒーチェリーをそのまま天日干しで乾燥させた後、脱穀して生豆を取り出します。行程がシンプルなので、水の少ない地域でもできる精製方法です。果実のような甘い香りと酸味が特徴です。

  • ・ウォッシュド(水洗式)
    コーヒーチェリーの果肉を除去した後、水を張った水槽の中で発酵させます。その後大量の水を使って洗い流し、乾燥させます。多くの生産国で用いられる精選方法で、すっきりとしたクリーンな味わいが特徴です。

  • ・スマトラ式
    インドネシアのスマトラ島で行われている伝統的精製方法です。コーヒーチェリーの果肉を取り除いて乾燥させ、半乾きの状態で脱穀し、その後再び乾燥させます。強い香りとコクが特徴です。

コーヒー豆の焙煎って?

精製された生豆の状態のコーヒー豆は、薄い黄緑色をしています。この時点ではコーヒー特有の香りや味はなく、そのまま飲むことはできません。「焙煎(ロースト)」することで、私たちがよく知る茶色くて香ばしい香りのコーヒー豆になるのです!
焙煎とは生豆を煎ることで熱を加え、豆に含まれる成分に化学変化を起こして香りや味を引き出す行程です。加熱時間や熱の程度で香りや味の風味が変化するため、コーヒーの美味しさに大きく関わる重要な行程です。
プロによるコーヒー豆の焙煎は業務用焙煎機を使用しますが、焙煎機を使わなくても、フライパンなどで手軽に焙煎することもできます。自分で豆を煎って淹れるコーヒーは、きっと格別な味わいになるはず!

コーヒー豆の焙煎

焙煎度合いによる違い

コーヒー豆の焙煎による変化は8つの焙煎度合いに分けられます。焙煎の浅いものを「浅煎り」、深いものを「深煎り」と呼び、焙煎が進むごとに酸味の強いものから苦味の強いものに変わっていきます。

焙煎度合いの表

豆の挽き方でも味が変わる!? 〜グラインド〜

グラインド

コーヒー豆を細かく挽く行程のことを「グラインド」と呼びます。主にミルやグラインダーと呼ばれる器具を使って豆を粉砕します。
挽き方には「粗挽き」「中挽き」「中細挽き」「細挽き」「極細挽き」があり、同じ豆でも挽き方による粒の大きさ(粒度)によって味にも大きな変化がでます。

  • ・粒が粗い
    抽出されにくく味が薄くなる。雑味が少なくクリアな味わい。

  • ・粒が細かい
    抽出しやすく味が濃くなる。えぐみや雑味が出やすい。

また、コーヒーを抽出する方法によって適正な粒度が変わります。おいしく味わうためにも器具にあった挽き方を選ぶことが大切です。

ひき方の種類

細かく挽いたコーヒー豆

  • ・粗挽き
    粒が粗いためコーヒー成分の抽出に時間がかかる。
    おすすめの抽出方法:ネルドリップ、フレンチプレス

  • ・中挽き
    一般的な粒度。さまざまな器具に適している。
    おすすめの抽出方法:ペーパードリップ、ネルドリップ、サイフォン

  • ・中細挽き
    最も一般的な粒度。グラニュー糖と同程度の粒度。
    おすすめの抽出方法:ペーパードリップ

  • ・細挽き
    粒度が細かく、成分が抽出されやすい。
    おすすめの抽出方法:水出し、ペーパードリップ、サイフォン

  • ・極細挽き
    もっとも細かいパウダー状。濃厚なコーヒーの抽出に最適。
    おすすめの抽出方法:エスプレッソメーカー

抽出方法の種類

ペーパードリップ

ペーパードリップ

紙製のフィルターで抽出する。紙がコーヒーの雑味を吸収するため、すっきりとしたクリアな味に。

ネルドリップ

ネルドリップ

布製(ネル)のフィルターで淹れるコーヒー。紙よりも目が粗いためコーヒーの油分が抽出されやすく、まろやかな味わいに。

フレンチプレス

フレンチプレス

コーヒー粉をお湯に浸して抽出するコーヒー。金属製のフィルターにより、コーヒーの油分がしっかりと抽出され、豆本来の味が楽しめる。

サイフォン

サイフォン

フラスコ内の湯を沸騰させ、お湯を上部に移動させながら抽出する。高温で短時間に抽出するため、香りが立つ仕上がりに。

エスプレッソメーカー

エスプレッソメーカー

蒸気の圧で熱湯をコーヒー粉に通して抽出する。一般的なコーヒーに比べて苦味が強く、濃厚な味わい。淹れるのが手軽な電動式と、安価で手軽な直火式がある。

今回は、コーヒー豆からコーヒーになるまでをご紹介しました。
コーヒー豆の精製から、焙煎、グラインド、抽出といったさまざまな工程で、味が大きく変わるなんて、コーヒーって奥深いですよね。もっとコーヒーのことを知りたくなったのではないでしょうか?
次回もコーヒーをたのしむための“おいしい情報”をお届けします。お楽しみに!

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