コーヒー豆知識 Vol.2 “美味しいコーヒー”って何?
美味しいコーヒーと一口で言っても、エスプレッソのように濃いコーヒーが美味しいと感じる人もいれば、フルーティーで爽やかな酸味のコーヒーが好みの人もいるでしょう。
「美味しいコーヒー」とは、どこまでも主観的なものです。だからこそ自分好みの味を追求するのも、コーヒーの楽しみ方のひとつ。
今回は銘柄によって変わる味の違いについてご紹介します!
自分好みの味を見つけるために
コーヒー豆の味を知るには“銘柄”をチェック!
コーヒー豆のブランドや商品名のことを「銘柄」といいます。「キリマンジャロ」や「ブルーマウンテン」など、皆さんもどこかで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
銘柄のつけ方に統一の規格などがあるわけではありませんが、銘柄をみることで豆の産地や味の方向性を知ることができます。
産地によって味の特徴にも違いが!
コーヒーは、ブラジルやインドネシアなど、赤道付近の熱帯地域で栽培されています。コーヒー豆の栽培に適した気候のため、北緯25度から南緯25度の間は「コーヒーベルト」と呼ばれています。
コーヒーは焙煎や挽き方によって味わいが変化しますが、豆の産地によってもそれぞれ特徴が異なります。ここではいくつかの代表的な産地の豆の銘柄をご紹介します。
世界一のコーヒー生産国であるブラジル。世界で生産されているコーヒーの約3割がブラジル産だと言われています。ほどよい酸味とマイルドでバランスのよいブラジル豆は、ブレンドのベースにもよく使われます。
インドネシアのスマトラ島で生産される豆。酸味が少なく深いコクと苦味が特徴で、食後の口直しや甘いスイーツにも合います。
ジャマイカのブルーマウンテン地区で生産されたコーヒーにのみ、つけることを許された希少な銘柄。出荷時はポピュラーな麻袋ではなく、樽詰めで出荷されます。
苦味、甘味、酸味、香りのバランスがよく、口当たりのよい上品な味わい。
タンザニア北東部のアフリカ最高峰・キリマンジャロ山麓で栽培されていたことからつけられた銘柄。現在ではタンザニア産のコーヒー豆の総称となっています。
強い酸味に甘酸っぱい香りとコク、爽やかな後味が特徴的です。
コロンビアは北部、中部、南部でそれぞれ環境が異なり、年間を通して多様な味わいのコーヒー豆が生産されています。
ほどよい酸味に、バランスのよいマイルドなコクと甘味です。
モカコーヒーにはイエメン産とエチオピア産の2種類があります。かつてイエメン産のコーヒー豆とエチオピア産のコーヒー豆を一緒に、イエメンのモカ港から輸出していたことに由来します。
イエメン産のモカはフルーティーな酸味と甘い香りが特徴。エチオピア産のモカは、爽やかな酸味と甘味に豊かな香りが特徴です。
アメリカ・ハワイ島のコナ地区で栽培されるコーヒー豆。生産量が少ないため希少価値が高い銘柄です。苦味は少なめですっきりとした酸味、フルーティーな甘い香りのさわやかな味わいです。
山岳地帯のグアテマラは、亜熱帯気候と火山灰の混じった土壌がコーヒー栽培に適しており、上質なコーヒー豆が栽培されています。
甘い風味とすっきりした酸味とコク、キレのいい後味が魅力。
コスタリカでは「ハニープロセス」という独自の精製方法を採用しています。この精製法により、より甘く美味しいコーヒーができあがります。
柑橘系の豊かな酸味と甘味、適度な苦味とバランスのよい味です。
※栽培農園の違いや豆の熟成具合、焙煎度合いなどによっても豆の味わいは変わります。
おすすめの銘柄
以下に、コーヒー豆のテイスト別・おすすめ銘柄を分類しました。自分好みの味が分からないという方は、まずはバランスのよい銘柄のコーヒーから試してみてはいかがでしょうか。
【味のバランスがよい銘柄】
●ブラジル
●ブルーマウンテン
【酸味が欲しい人におすすめの銘柄】
●キリマンジャロ
●コナ
●モカ
【甘い香りとコクが欲しい人にオススメの銘柄】
●グアテマラ
【苦味が欲しい人におすすめの銘柄】
●マンデリン
【深いコクが欲しい人におすすめの銘柄】
●コロンビア
【すっきりしたキレが欲しい人におすすめの銘柄】
●コスタリカ
今回は、銘柄や産地による味の違いについてご紹介しました。たくさんの種類があって、コーヒー選びも奥が深いですね。いろんな銘柄を試して、自分好みのコーヒーを見つけていきましょう!
次回もコーヒーを楽しむための情報をお届けします。お楽しみに!